テーマ超短編作例『飴売りの娘さん』

『飴売りの娘さん』

 あるところに飴売りの娘さんがおりました。きらきらと輝く色とりどりの飴はたいへん人気がありました。
 あるとき国の王様がお忍びで飴売りのお店へおいでになりました。きれいな飴を手渡された王様は、娘さんに一目惚れをしてしまったのです。お城に戻った王様は家臣に命じ、娘さんをお城に嫁がせました。無理矢理お城へ連れてこられた娘さんは三日三晩泣き続け、可哀想に思ったねずみが娘さんをなぐさめるほどでした。
 四日目の朝。娘さんは飴作りを始めます。喜んだのは王様でした。王様は娘さんがお城で暮らす決心をしたのだと思ったのでした。飴ができあがると娘さんは一粒を王様に食べてもらいました。するとどうでしょう。たちまちのうちに王様は若返り、子供の姿になってしまいました。ご自分が王様だという記憶もなくしています。娘さんは護衛の目をかいくぐり、子供になった王様を連れて元の飴売りのお店へ帰ってゆきました。

「それからそれから?」
 手伝いながら聞いていた少年は飴を一粒口に入れ、お話の続きを求めます。
「ここから先はまだ知らないのよ」
 さあ今日はお祭りだから忙しくなるわ、と飴売りのお姉さんはせっせと飴を袋に詰めてゆきました。

(氷砂糖498粒)
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氷砂糖が「20周年!もうすぐオトナの超短編」の選者を務めることになりました。
  自由題部門……500文字以内の物語。タイトル内容自由。
  兼題部門………500文字以内の物語。テーマ「お伽話」(タイトル自由)
上記2部門です。
なのでお伽話をテーマにした作例という態でupしました。

氷砂糖選のしめ切りは2018年2月4日(日)です。

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Author:こおり
モノカキ時は「氷砂糖」の筆名使用。
息をしたり、寝たり、食べたり、音楽を聴いたり、500文字小説を書いたりしています。
鉄の街出身、晩秋生まれの嘘詠い。

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