第151回競作、選評

 第151回競作『あたたかさ、やわらかさ、しずけさ』

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○<あたたかさ、やわらかさ、しずけさ3>(空虹桜)
> ディーゼルエンジンの吹き上がりが

最後の一文、ニュース的な情報と照らし合わせると出来過ぎかなと思わないでもないですが、
全体に通じるリズミカルな文章、動き・動線を易くイメージさせる的確な言葉選び、とても良いです。
「おわり」「はじまり」がひらがななのはたぶん、タイトルを受けてのことなのでしょうが、
これのおかげで映像的になり過ぎず、「文章作品」であることに意味のあるものに
仕上がっているように感じられました。
正選。


△<あたたかさ、やわらかさ、しずけさ8>(よもぎ)
>てのひらの重さ

ためらうには「病室」というのが「重」すぎるような気がします。
しかし、タイトルと照らし合わせたときに、
いい具合に重さが中和されているような印象も受けました。
今回の競作では(予想はしていたけれど)肉体や生死にかかわるものが多く、
眺めているだけで食傷気味になってしまったので選をいれるのは「ためらって」いたのですが、
眺めていて美しい文字列はおいしいです。
とかやたら褒めておいて次点。


○<あたたかさ、やわらかさ、しずけさ10>(笛地静恵)
> 夜が老けた

冒頭の「夜が老けた」で「おっ」となって目に留まりました。
老けることができないまま腐ってしまった「子どもたち」に祈りを込めて。
言葉のずらし方などセンスがあるな、とはおもったのですが、
難を言えば、やや詰め込み過ぎの印象があるかな、と。
もう少し漢字を開いたり、その分単語数を減らしたりしてもよかったのかもしれません。
とはいえ、この世界観は大好きなので正選です。


×<あたたかさ、やわらかさ、しずけさ17>(脳内亭)
> 虎は己の美しさを知っている

美しい。素晴らしい。
特選と悩んで逆選で。
タイトルとはあまり合わないかな、
いや、でも実はものすごくタイトルに合ってるのかも、と悩み、
ちょっと判断がつかなかったので。

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息をしたり、寝たり、食べたり、音楽を聴いたり、500文字小説を書いたりしています。
鉄の街出身、晩秋生まれの嘘詠い。

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