500文字小説『最強のラーメン』

『最強のラーメン』

 ぼくの考えた最強のラーメンは、とんでもなく強い。
 まず、強い獣のようなオーラを纏っている。スープは獣臭い豚骨だ。ぎとぎとのどろどろによく煮込まれた豚骨スープは調理場から離れていてもその存在をアピールできるだろう。つまり強い。
 あと、麺はハリガネだ。茹で加減のことじゃなくて、鋼鉄のハリガネを入れる。もちろん硬いけれど、しなやかさもあるので麺としては大丈夫。ダイヤの歯でも持ってない限り噛み切ることはできない。つまり強い。
 ここまで博多のラーメンの流儀に添ってきたので具もそれに倣おうと思う。具はシンプルにチャーシューとネギだけだ。合わせ技で禰宜が作ったチャーシューを入れればいいと思う。禰宜に祝詞をあげられた豚肉を使って、禰宜の家にある調味料で、禰宜が念じながらことことと煮込んで作られたチャーシューは、神の力を持っていることになる。つまり強い。
 出来たラーメンがぼくの考えた最強のラーメンだ。誰が食べるんだって? これは魔除けだよ。外をうようよしている魔物たちだって、これだけ強いラーメンだったら避けて通るよ。無用な争いをしないのが魔物の頭の良さだからね。
 つまり、このラーメンは強い。

(氷砂糖495粒)

コメントの投稿

非公開コメント

注目情報
競走馬ロックキャンディ号の応援サイトではございませんのでご注意ください。
ブログ内検索
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール

こおり

Author:こおり
モノカキ時は「氷砂糖」の筆名使用。
息をしたり、寝たり、食べたり、音楽を聴いたり、500文字小説を書いたりしています。
鉄の街出身、晩秋生まれの嘘詠い。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

KDP始めたよ!
RSSリンクの表示
リンク
Booklog